B2B大手企業における組織ビジョン策定支援

調査概要

B2Bソリューションサービスを提供する国内大手企業において主に保守運用からなる下流工程を担う組織の大型再編が行われた。
本調査は、再編組織の中長期的な事業
戦略をシャープに描いていくためのインプットを整理する位置付けで、
組織で働く役職員のリアルな目線から同組織の強み・特徴・課題を明らかにした。

調査手法

クライアントとその関係会社に所属する役職員に対するデプスインタビュー 

  • 対象: 保守運用事業に関連する5部門(関係会社含む。)から、計20名。
        部門や役職間の認識の共通性/差異を把握するために、部門ごとに管理職から実務担当までカバーした。

  • 手法: ideafund所属のエスノグラファーによるデプスインタビュー(11インタビュー 
        全国に拠点を有することから、希望に応じ一部オンラインで実施

調査結果

  • 全社/部門/個人レベルでの強みの洗い出しだけではなく、その源泉は何で、どのようにして生み出されいるのかまで掘り下げて、役職員の認識を明らかにした 

  • 同一テーマに関しても組織内の役職ごとに異なった考え方や意識を持つ傾向があること見出、その言語化を行なった。

  • 組織再編前出身母体の違いにより、他部門との関係性や部門の役割についてに差異があることを明らかにした。 

ポイントと成果

  • 本件クライアントのような組織規模の大きな会社においては、内部組織の関係性の複雑さや巨大さゆえに、会社全体としての意向がその構成員に十分に浸透しづらい、またはその逆の状況(上層部が構成員の実情をつぶさに把握しづらい状況)生じやすい。そのことを踏まえると、エスノグラファーとの対話を通じた役職員一人一人のミクロな視点から素直りから紡がれる考察は、従前明らかでなかった会社の側面を明らかにするのみならず、構成員の実情を解像度高く理解した事業推進に繋がりうるという点で大きな意義を持つと考えられる。 
  • 調査対象組織においては従業員の高年齢化が進んでいることから、将来的な組織の若返りを見越した際に想定される知識・スキルの継承やマインド・風土の醸成といったテーマに対しても、本調査はベースとなる理解を提供しうると考えられる 
  • 調査ではインタビューにおいて、クライアントの役職員会社に入ってからの充実度の推移をワークシートに描いていただいた。充実度へ影響を与えた出来事をある種量的に心理的インパクトで表現てみることで、様々な観点から要素が描かれただけでなく、インパクトが可視化されることによりインタビュイー内省的理解促進することでき、より深いコミュニケーションが可能となった 

ideafundについて

「アイデアで資本主義を面白く」をコーポレートミッションとして掲げる株式会社アイデアファンドでは、文化人類学をはじめとするプロフェッショナルが集い、行動観察調査を通じてインサイトの導出や新しいビジネスシーズの創出に取り組んでいます。

代表取締役CEO:
大川内 直子(おおかわち なおこ)
会社設立:
2018年1月4日
事業内容:
文化人類学を応用した行動観察調査・分析・エグゼキューション
コーポレートサイト:
https://ideafund.co.jp/

本ケーススタディに関するお問い合わせ先
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