勉強会開催報告:『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論入門』

株式会社アイデアファンド(本社:東京都港区)は、2023年8月25日及び9月15日に、『社会的なものを組み直す―アクターネットワーク理論入門』(ブリュノ・ラトゥール 著/伊藤嘉高 訳)を題材として、ヒトとモノの関係を組み直すというテーマで社内勉強会を開催しました。

本書の概要
主体/客体あるいは人間/自然といった近代的世界認識を超え、脱中心的なネットワークとして社会を記述するアクターネットワーク理論。アーリ、ラッシュら多くの社会学者に影響を及ぼし、技術社会論、情報論、経営学、地理学、人類学、哲学、アートにもインパクトを与えた方法論を、提唱者であるラトゥール自身が解説する。現代の知見をふまえてアップデートされたラトゥール社会学の核心。(叢書・ウニベルシタス 1090)

ディスカッション
ネットワークを組み直す際に、非人間要素さえもアクターとして歓迎しながら調査を進めていくことは具体的な実践において如何なることか、という疑問が多く残りました。またヒトやモノどうしの関係を記述し、それらの連関を辿っていくことで何が生まれるのかという成果物のようなものが不明瞭な部分もありました。

プレゼンターから一言
当時進行していたプロジェクトに向けて参考になるのではないかという視点から、本書を取り扱うことになりました。調査や分析を進めていくうえで、即座に演繹的にならずにANT(蟻)のごとくゆっくり進んでいくことの必要性は感じられたものの、社内のメンバーに共有しきれていない本書の内容や、まだまだ実践に活かせていない部分があるので、引き続きアクターネットワーク理論の学習を継続し、今後の勉強会では、この理論をより掘り下げ、その応用方法をさらに詳細に検討していきます。(田口澪)

ideafundについて

「アイデアで資本主義を面白く」をコーポレートミッションとして掲げる株式会社アイデアファンドでは、文化人類学をはじめとするプロフェッショナルが集い、行動観察調査を通じてインサイトの導出や新しいビジネスシーズの創出に取り組んでいます。

代表取締役CEO:
大川内 直子(おおかわち なおこ)
会社設立:
2018年1月4日
事業内容:
文化人類学を応用した行動観察調査・分析・エグゼキューション
コーポレートサイト:
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