【米大手IT企業】フィールドワーク・インタビュー・MROC

Client米大手IT企業 Senior Researcher大川内直子

調査概要

クライアントである米大手IT企業が日本でサービスを展開するにあたり、10代~20代の日本人若年層のIT利用状況および日本におけるIT関連の最新トレンド・今後の動向を把握したいとの依頼を受け、調査プロジェクトが発足。
最新の日本文化や若者特有のカルチャー・行動様式を把握し、クライアントのサービス開発に寄与すべく、入念な事前リサーチに基づき下記4つの手法で4か月間のリサーチ計画を立案。

  1. MROC
  2. デザイン・広告の制作現場におけるショート・フィールドワーク
  3. デプスインタビュー
  4. 若者の生活に密着したフィールドワーク

これらの調査を実施したのち、最終的なアウトプットとして調査の全容をスタイリッシュに編集した映像資料、最終報告書を作成。

ポイント

インターネットやSNSが生活に根付き、人々のリアルとバーチャルな生き方・人格が時に独立し、時に交錯する今日、本調査プロジェクトのように、ITサービスとのかかわり方や認知を総合的に理解するのは容易ではない。
しかし、こうした複雑な調査において真価を発揮するのが、デプスインタビューやフィールドワークといったideafund独自の手法であり、クライアントの高い満足度を獲得した事例。

各調査の目的と内容

  1. MROC

    目的

    幅広いユーザーインサイトの獲得と、その後の調査スコープおよびフォーカスの設定

    内容

    事前のスクリーニングにより、調査目的に合致した参加者を抽出。
    10代~20代の若者20名が参加する、クローズドなオンラインコミュニティを組成し、ファシリテーターによる進行の下、1ヶ月にわたって掲示板での会話やアンケートへの回答を継続。
    参加者同士の自然な会話を促すことで、現在のITサービス・機器の利用状況について情報収集するとともに、今後のITの動向をつかむためのキーワード群を構築。

  2. デザイン・広告の制作現場におけるショート・フィールドワーク

    目的

    流行の作り手の観点から、現在の日本におけるITサービスのマーケティング戦略の状況及び今後の動向を把握

    内容

    MROCで明らかになったマーケティングへの感応度やユーザーエクスペリエンスの実態に関する調査結果をもとに、若者の流行の起点となるデザインや広告の制作現場で短期間のフィールドワークを実施。
    進行中の企画やディスカッションの観察および関係者へのヒアリングを通じて、現在の10代~20代の嗜好やマーケティング戦略上キーとなるポイントを調査。

  3. デプスインタビュー

    目的
    • 調査仮設の検証及び再構築
    • フィールドワークの対象選定
    内容

    これまでの調査を基に調査プロジェクト全体を通しての調査仮設を構築し、デプスインタビューを通して仮設の検証・再構築を実施。
    年齢・性別・居住地・職業の異なる5名に対して、特定のITサービスの利用状況にとどまらず、ライフスタイルや家族・友人とのコミュニケーションのありよう、社会に対する問題意識など、幅広く掘り下げた語りを促すことで、深層心理を探る。

  4. 若者の生活に密着したフィールドワーク

    目的

    調査対象者の実際の行動を長期間観察することで、ITサービスの使用実態や、ユーザーエクスペリエンスの改善余地を明らかにする

    内容

    MROCにおける継続的な会話を通して、調査目的に照らしてより深い調査が必要とされる参加者を対象に、フィールドワークを実施。
    彼ら/彼女らの自宅や通学路、友人との外出先での振る舞いや会話を徹底的に観察することで、ITサービスがどのように生活に根付き、あるいは避けられているかを明らかにした。