勉強会開催報告:『体験される環境の豊かさを扱うための方法論』
株式会社アイデアファンド(本社:東京都港区)は、2023年12月14日に『体験される環境の豊かさを扱うための方法論』(鈴木毅著)を題材として、豊かな場とはどういうものか、またどのように作られるかに関しての社内勉強会を開催しました。
本書の概要
人がある場所に身をおくときに体験できる、リアルな環境の豊かさを建築や都市空間が提供してくれる最大のものとして位置づけ、それを取り扱う三つの視点、「居方」「場所」「生態幾何学」 から建築計画のあり方について考えている。
ディスカッション
建築において、人々がそこで思い思いに過ごせる余白のようなものがある環境はどのようにあるのかについて議論しました。またアフォーダンスとはどういうものかについて疑問が上がりました。最後に、「手応え」という概念をもとに、散歩で連続的に変わる見え方と、自動車などでより早く変わる見え方の違いが建築にどのように関わるのかについて議論しました。
プレゼンターから一言
人を建築や環境に従属する存在として捉えるのではなく、それらとの関係を認識して生きている存在であるととらえる点が面白く、その見方では建築や環境というものが固定的ではなく常に変化しながら存在するように考えられ、人類学的にも示唆に富む内容である。本書での大きな学びのひとつに「居方」の概念がある。それは人間がある場所にいる様子だけでなく、その人のいる風景を扱うためにもつかえる概念である。人がほかの人や建築物などとの関係の中でどのような「居方」をしているのかという観点は、フィールドワークにおいて、人がどのようにいて、それは調査者とどのような関係をもっているのかを認識するために役立つと考えられる。 (竹中寛道)
ideafundについて
「アイデアで資本主義を面白く」をコーポレートミッションとして掲げる株式会社アイデアファンドでは、文化人類学をはじめとするプロフェッショナルが集い、行動観察調査を通じてインサイトの導出や新しいビジネスシーズの創出に取り組んでいます。
- 代表取締役CEO:
- 大川内 直子(おおかわち なおこ)
- 会社設立:
- 2018年1月4日
- 事業内容:
- 文化人類学を応用した行動観察調査・分析・エグゼキューション
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